苗字である「ヴィドフニル」は、古ノルド語で言うヴィゾーヴニル(木の蛇の意)のことで、北欧神話ではレーヴァテインを手に入れるための鍵のような鳥の名である。箱庭ではレヴァの復活に必要な剣をクリスに譲っているのがレイアで、名前でも物語の展開の暗示をしている人物。
生まれは王都エルヴァン。両親共に鳥人で、父親が勲爵を与えられており、たまたまエリオットと同年代かつ鳥人であったことから彼と縁が出来る。というのも、エルヴァンの王家は獣人と鳥人の種族間対立に関して中立の立場をとっており、獣人であるライトを紹介するのなら鳥人からも誰かを紹介しなくてはならなかったのだ。
だが娘であり礼儀正しいレイアはエリオットの友人には為り得ず、種族的に女としても目を掛けては貰えない。異性と身分差という二つの壁を超えてレイアがエリオットの側に居るには、剣でのし上がるしか無かった。そののし上がった結果がエリオットに小言を言っては嫌がられる立ち位置なのだから目も当てられない恋心。だが、最終的にその腕と忠誠心を買われてエリオット専属の従者に指名されたのだから、これはこれで良いのかも知れない。
箱庭では珍しく、健全な家庭で健全に育ったキャラ。闇も病みも無い。その為、価値観もかなり真っ当。悪く言えば正しすぎて少し頭が固い。美人でスタイルも良いのに、真面目過ぎて女としての可愛げも色気も無い。
一度接した同僚、部下(勿論上司も)の名前と顔は忘れず、その相手の素性も後でしっかり調べて頭に留める。調べた情報は良い意味でも悪い意味でも使われる。この通り記憶力はとても良いのだが、それは決して才能ではなく努力の人。なので、不得手で覚えても使えないと諦めている魔術方面にそのタスクを使うことは無く、無知な面もある。
時系列順にいくと、勲爵を持つ鳥人の第一子として生を受け、剣の英才教育を受ける日々の中で、十歳の時にエリオットに引き合わされる。十二歳で軍部に入り、当時はまだ燻っていた反乱分子の討伐隊に片っ端から加わって戦果を挙げていた。
年齢からすれば異例の出世に上からの覚えもよく、また、王子王女達と面識がある為、レイアの周囲には取り入る者もやっかみ煙たがる者も同程度居たが、叩く埃が無いレイアを陥れることも出来ず、濡れ衣を着せようにも王妃によってそれは阻止されていた。
ここまでは少なくとも表向きでは順調と言えるレイアの生き様だが、ローズがエリオットに接触したことで道は険しくなっていく。荒んでしまったエリオットの失礼な物言いに平手打ちを食らわせてしまい、それが決め手となって王子は脱走、行方不明。そうして本編のプロローグへと繋がっていった。
エリオットが戻って来た後は、「不変を望む者達」(つまり現状で美味しい思いをしている上層部)と対立するエリオットを諌める立ち位置に回っているうちに、上層部の面々に引き上げられて更に昇進していく。レイアは彼らの意図を分かった上で彼らの思うとおりに矢面に立ち、好きな相手に煙たがられながら双方の橋渡しを担うのだった。
エリオットへの気持ちは幼い頃の憧れから育った恋心。本性を知っている今では「何でまだ好きなのか分からない」状態で、自分自身の気持ちに手を焼いている。ライト達のことはレイアからすれば嫌いでは無いのだが、一方的に嫌われていることもあり、好きにはなれない程度。エリオットのことを甘やかすのはやめてほしい、くらいには思っている。
クリスに対しては、エリオットに対する感情よりもある意味複雑である。何故かというと、クリスの行動は、何のしがらみも無ければ自分がやりたいことだからだ。共に食事をし、旅をし、言いたいことを言って、笑う……羨望はあるが、今しがらみが無くなったところで自分はクリスのような態度を取れない、と嫉妬まで感情が発展することは無い。そして、クリスの望みはエリオットが王子である以上は叶わないことも分かっているので、やはり嫉妬よりも同情が強くなる。ちなみにローズの存在はもう完全に害悪としか見做していないし、あれさえ居なければ、と未だに思っている。
一応淑女教育も幼い頃には受けていたが主となるのは剣技だったため、可愛いものは好きだが自分が手にとるには憚られ、気付くと剣を収集して磨いて眺めている。
おっぱいはEカップ。
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